実は今日のこの記事は昨日のうちに書いて今日アップの予定でした
嫌な偶然になってしまいましたが
今日 ある生産者さんがしばらく市場への出荷をやめると
ある方から連絡がありました
最近のセリ相場が下値採算割れをしてしまっているからです
市場関係者 販売担当者さんの問題といっていますが
きっと花屋にも問題があると思います
その人の作る花 その人の人柄に惚れこみ
買っていた花なのでとても残念でなりません
ということを踏まえて
今日の記事をアップします
昨日 金曜日は切り花市の日
perfumeは月曜と金曜日が大量に仕入れる日
大田市場と世田谷市場と両方で仕入れをしている
どちらもメインは相対という買い方
少ないロットで必要な物は仲買いをしているがほとんどは相対にて前日に買ってしまう
仲卸で働いているんで競りに入るのは鉢物だけ
相対の場合 金額は市場の人が設定した値段
指値で注文する事もできるがだいたい相対で買っている
その日のセリの方が相場が下がることが多く
セリで買えばもっと安く買うこともできる
昨日 市場で『相対は高いのに買ってくれて有難う セリは信じられないくらい安くなっちゃって』と言われた
でも俺はそれでよかった
もちろん安ければ安いにこしたことはないが
俺的にはこれで満足している
相対の値段や品質が折り合わなければもちろん買わないし
perfumeは仕入れのときに品質にこだわった物と値段にこだわった物と
同じ花でも両方の仕入れをしている
品質にこだわった物は自分が良いと思ったもの
たとえそれが高くても自信を持って売れるもの
価格にこだわった物はとにかく安く提供できる物
悪い品物と言う事ではなく
品質 ボリューム 価格 パックして気軽に買ってもらえるもの
どちらの品物も仕入れには時間がかかるが手は抜けない
前者の場合の仕入れの花は
自分が良いと思った生産者さんや産地
これに関しては必ず相対で買うことにしている
その日の相場で相対の値段も変るが
自分がよいと思う花 生産者さんがこだわって作った花
これをセリで叩いて買うようなことはしたくない
パックにする花は
パック用に仕入れる
これはお客さんが喜んで買うだろうということを想定して
良い物をとにかく安く
前者の基準は今この花が欲しいのか欲しくないのか
もちろん店で売れなければ意味はないが
いくらだったら売れるのか自分の店の売れる価格を知っているから
良い物はそれなりので価格で買えばいいと思ってる
もっと安ければ買うのにと言う買い方じゃない
俺のこの考えは
きっと花屋的には上手な仕入れじゃないのかもしれないが
ウチではなるべく
その日安く買えた花はやはり価格を下げて売るが
全ての花屋さんがそうとは限らない
いつもよりいい花が信じられない値段で買えた
じゃあいつもと同じ値段で売ればいつもより儲かる
だけどセリで信じられないくらい安く叩くのは
生産者さんを苦しめ
花屋の利益が増えるだけ
全てのお客さんに還元しているようには思えない
こんな事言うと
『利益を考えてなにが悪い』
『生産者への慈善事業じゃないんだよ こっちも生活ってモンがあるんだよ』
『綺麗ごとばっか言ってんな』
と怒られそうだが
いつもよりいい花が信じられない値段で買えた
じゃあいつもと同じ値段で売ればいつもより儲かる
それも商売人なら当たり前の考えだとも思うし
間違っているとも思えない
そこが仕入れの難しさで商売の難しさ
たまに思う
高級車に乗って仕入れに来た花屋が
『あそこの花はタケーから買わねーんだ』と言う
花屋はその花を買わなくても他の花を買って売れば商売ができるし
飯は食うことができる
でも『あそこ』と言われた生産者はその花を買ってもらわなければ
飯が食えない 生きてゆけない
輸送費 ガソリン 重油 ダンボールなど資材が値上がり
厳しいのはお互い様
これってどうにもならないことなのか?
こんなことが続いたら花を作る人がいなくなっちゃうんじゃないか
こんな事ばっか言ってると
『じゃあ お前が毎回競りに入ってドボンすらいいんじゃねえの?』
なんてお叱りのこんなコメント入れられそうだが
言っておこう!
周りから見たらドボンな金額だろうが
俺は自分の欲しい価格で競り落とすんで
残念ながらドボンとは思いません
もちろん俺にも生活があり 利益を上げなきゃ意味がない
ただ もっと安けりゃ買ってやるのに見たいな感じが嫌なだけです
まーた 怒られちゃいそーですな ムフフ楽しみだ